Wi-Fiタダ乗り

【ざっくり説明すると…】

→Wi-Fiをタダ乗りされても

被害は受けていない 


 →Wi-Fiをタダ乗りされても

他人のネットワーク内に

アクセスしたわけではない 


 →無罪だが 今後、法改正により 処罰させる可能性はあります 



 先日、テレビ番組で、 日常生活の中でうっかり やってしまいそうな行為が 有罪になるのか 無罪になるのかについて、 僭越ながら 解説させていただきました。 


 事例がたくさんあり 放送では解説しきれなかったので 各事例について何回かに分けて、 わかりやすい言葉で 噛み砕いて説明したいと思います。 


 今回は 「 内緒で利用したら 罪になるのか もし、 このブログをご覧になっている あなたのお隣さんが 勝手にWi-Fiの パスワードを解読して Wi-Fiを使用していたら どうなるんでしょうか。 


 この結論は 裁判例があるのですが 判決文を読んでも イマイチわかりません。。。 


 考えるべきポイントとしては 「無線LAN(Wi-Fi)を 勝手に使われた被害者が 困ることって何だろう?」 という視点です。 


 まず、思いつく批判が 「私がWi-Fiの お金を払ってるのに お隣さんは タダで使えているなんて ズルくない? ですかね。 

 でも、この批判は あくまで 「お隣さんズルい!」 というのがメインですよね。 

 しかし、そもそも 接続人数に 制限がないのですから、 あなたはちゃんと 自分の部屋にあるWi-Fiに接続して 普通に使えています。

 ということは 「勝手にWi-Fi使われたら 困ることがある!」 という問題はないですよね。 なので、この点については 困ったことが発生してないので 罪に問う理由にはなりません。 

 窃盗罪は「モノ」を盗んだときに 成立する犯罪なので、 このような Wi-Fiをタダで使える「利益」を 勝手に盗んだとしても 窃盗罪にはならないのです。


 次に考えられる批判としては、 「パスワードを勝手に 解読しやがった!」 「私のWi-Fiに接続して 私のスマホのデータに アクセスされたら」 でしょうかね。

 しかし、Wi-Fiはあくまで 自分自身ののパソコンやスマホを インターネットに 接続するための 道具にすぎませんし、 パスワードも そのWi-Fiを使うための 手段にすぎません。

 現時点では パスワードを解読されて 勝手にWi-Fiに 接続されたとしても、 あなたのネットワーク内の情報 ・Amazonで何を買ったのか ・YouTubeで何を観ているのか などは お隣さんに知られることは まったくありません。 

 そうであれば、 別にお隣さんが Wi-Fiにアクセスしても あなたのネットワーク内に侵入して 「データの内容」に アクセスしたわけでは ありませんので 不正アクセス禁止法や 電波法に違反(犯罪)している ということにはならないんです。

 ですので 今回は 無罪、ということになります。 


 なんか、 納得いかない結論に感じますが、 Wi-Fiをはじめとする 無線LANの設備は ここ数年で一気に増えました。

 ですので、現実社会に 法律が追いついていないというのが 正直なところだと思います。 今後、無線LANに関する トラブルが増えてきた場合には タダ乗りを犯罪行為とする可能性も ゼロではありませんので 「タダ乗りOKなんだ!ラッキー!」 と軽く考えないで 慎重に行動することが 大切なのかな、と思います。 


 他人の無線LAN(Wi-Fi)を 内緒で利用しても 罪にならない理由 ご理解いただけましたでしょうか。 次回は 「他人のデザインをパクって 洋服を作ったら わかりやすい言葉で 噛み砕いて説明したいと思います