弁護士費用特約

前々回、 自動車保険について ご説明しました。 


 自動車保険というのは 基本的には 自分が事故を起こした場合、 つまり 加害者になってしまった場合に 便利なシステムになっています。 


 では、自分が事故をもらった場合、 つまり 被害者になってしまった場合は どうなんでしょうか (冒頭の画が、被害者ではなく 加害者っぽいものになってました 間違えましたスミマセン…) 


 たとえば Aさんがクルマを運転していたとき 反対車線から来た Bさんのクルマが センターラインをオーバーして Aさんのクルマに ぶつかってきたとします。


 当然、センターラインを オーバーしてきたBさんが 100%悪いです。 


 Aさんはまったく悪くないので 壊れてしまったクルマの弁償を Bさんに請求します。 


 ところがBさんは 「センターラインを オーバーしたのは お前(Aさん)のほうだ!」 と言って、 Aさんが100%悪いと 反論してきました。 


 ただ、Aさんは神に誓って センターラインを オーバーしていません 被害者なんです。


 しかし、Bさんはそれに 納得してくれません。 


 こんなとき、 Aさんが入っている 保険会社が直接登場して 解決してくれることは ありません。


 なぜなら さっき説明しましたとおり、 自動車保険というのは 基本的には 自分が事故を起こした場合、 つまり 加害者の場合に 登場するシステムなので Aさんがまったく悪くない場合は Aさんの保険会社は 登場する場面がないのです。 


 そんなとき AさんとBさん、 どっちがセンターラインを オーバーしたか 決着をつけて 弁償してもらわなければなりません。 


 ただ、自分たちだけでは 言い合いになってしまって どうやったら解決できるのか わからない。


 そんなときに 自分の任意保険会社から 「“ベントク”を 使ってみてはどうですか?」 とアドバイスされます。


 “ベントク”とは 弁護士費用特約のことです。 


 この弁償費用特約、 どういうものかというと 自分が弁護士に依頼して 解決のための交渉を お願いしたい場合に 保険会社が その弁護士費用を 負担してくれる という特別な契約です。 


 この弁護士費用特約、 自動車保険に入った際に セットで付いていることが多いです (自分で選択しないと 付かない自動車保険もあるので よく契約内容を 確認してください)。


 Aさんは この弁護士費用特約を 利用することにより 被害者の立場のときも 弁護士が代わりに 交渉や裁判をして Bさんから弁償してもらえるように 頑張ってくれます。 


 お願いする弁護士は 自分で探すこともできますし 知り合いの弁護士がいなければ 保険会社が 弁護士を紹介してくれます。 


 私が言うのもアレですが 弁護士費用って高いんですよね。 で


も、弁護士費用特約に入っていれば 実質無料で 弁護士に依頼できますので もし、自分がもらい事故を 受けてしまった場合には ぜひ、保険会社に 確認してみてください。


 このような特別な契約は まだまだたくさんあります

 私がおススメするのは 「個人賠償責任特約」 というものです。


 簡単に説明すると クルマ以外の事故で 加害者になった場合に 保険会社が代わりに 弁償してくれるものです。 


 最近では 歩きスマホによる事故や 自転車による事故など クルマを運転しなくても 相手に大ケガをさせてしまうことが 増えてきていると思います。


 そんなとき この個人賠償責任特約に入っていれば 保険会社が代わりに 弁償してくれますので 非常に助かります。 


 ですので ご自身の保険を見直してみて 「どこか穴はないかな?」と 見直してみると いいかもしれません。 


 以上、 自動車保険については これで終わりたいと思います。 


 自動車保険は奥が深いので またの機会に 説明できたらなと思います。


 なるべく難しい言葉を 使わないようにと心掛けるがあまり 逆にわかりにくく なってしまったかもしれません。 


 また 専門家の方、 法律の勉強をされている方にとっては あまりに稚拙で 言葉足らずで 説明不足であることも 重々承知しております。 


 ただ、本ブログのコンセプトは まったく法律を知らない方にとって 少しでも興味を持っていただく きっかけになればと思い 始めたものですので どうかご容赦いただけばと思います。

Lawyer Takahiro Kitagawa

弁 護 士 北 川 貴 啓